SDGsにも繋がる!ユニバーサルデザインとは
ユニバーサルデザインとは、「すべての人のためのデザイン」を指します。
年齢や障害の有無、国籍、体型、性別に関わらずできるだけ多くの人にわかりやすく設計されたデザインのことをユニバーサルデザインと呼びます。
ユニバーサルデザインの考え方は、年齢や業種に関わらず知っていると役立つ知識です。今回はそんなユニバーサルデザインについてまとめます。
目次
バリアフリーとユニバーサルデザインの違い
ユニバーサルデザインに似た言葉でバリアフリーというものがあります。
バリアフリーというのは、前提に障害者や高齢者などの社会的弱者を対象にしているのに対し、ユニバーサルデザインは初めから多くの人に使いやすい設計手法として発明されました。
障害者だったロナルド・メイス氏が「障害者だけ特別扱い」という背景に嫌気がさし考案したのが始まりと言われています。
バリアフリーは主に建物の設計などに用いられることが多く、ユニバーサルデザインはデザイン全般に対して取り入れられることが多いです。
バリアフリーには「心のバリアフリー」という考え方もあり、「思いやりや優しや」という福祉にとって欠かせない気持ちを体現しています。こういった一人一人の幸せを考える福祉的な側面はユニバーサルデザインと共通している部分も多く、人々の幸せや生活を中心に考えられています。
身近にあるユニバーサルデザイン
ピストグラム
公共施設のトイレなどで見かけるマーク。多少の違いはありますが海外でも同じようなマークが使われています。非常口や道路標識などでも使われている絵文字をピストグラムと呼び、すべての人に伝わりやすい設計となっています。
シャンプーやリンスのボトル
シャンプーやリンスのボトルの側面には、触ることで見分けることができる突起がつけられています。一時期はメーカーによって突起の場所が異なっていましたが、あるメーカーが化粧品業界全体に働きかけたことにより、現在では特記の場所は統一されているそうです。視覚障害の方や目をつぶった状態での使用を想定し設計されています。
ユニバーサルデザインの7原則
ユニバーサルデザインにはそれを実現するための7原則があります。ガイドラインとしてご紹介いたします。
- 原則1:誰にでも公平に利用できること
- 原則2:使う上で自由度が高いこと
- 原則3:使い方が簡単ですぐわかること
- 原則4:必要な情報がすぐに理解できること
- 原則5:うっかりミスや危険につながらないデザインであること
- 原則6:無理な姿勢をとることなく,少ない力でも楽に使用できること
- 原則7:アクセスしやすいスペースと大きさを確保すること
ユニバーサルデザインお助けツール
ユニバーサルデザインを行う際、補助ツールを使うことでデザインが簡単になります。下記ではその一例をご紹介します。
UDフォント
MORISAWAが発表しているUDフォントは「文字のかたちがわかりやすい」「文章が読みやすい」「読み間違いに食い」といったコンセプトの元、ユニバーサルデザインが行われています。
「小サイズですべての文字が問題なく判別できること」をひとつの基準として、ベースとなる書体の各文字が見直され、繰り返しUD書体のコンセプトに適合しているかどうかを検証されているようです。広告や販促物を作成する際にUDフォントを取り入れることでユーザーと、より詳細なコミュニケーションを図ることができます。
Adobe Color
Adobe Color新機能「色覚異常対応」
様々なクリエイティブソフトを開発しているAdobe が提供するデザイナー向け色彩ツールAdobe Colorのアップデートで「色覚異常への配慮」が追加されました。
ピストグラムアイコンがDLできる場所
様々なイラストレーターがイラストをアップロードしており、そのイラストを商用利用で使うことができます。無料版だと制限がありますが、全国のデザイナーも愛用するストックサイトです。
困ったときは専門家へ相談!
Adobe Colorやピストグラムは無料で利用できますが、UDフォントなどは有料となります。また、デザインソフトなどのコストが掛かることもあるため、ユニバーサルデザインでお困りの際は専門家に相談するのもアリだと思います。
当ブログ運営会社でも、ユニバーサルデザインやUI/UXデザイン、ブランディングなどの技法を駆使し日々デザインを行なっているデザイナーが複数人在籍しております。お困りの際はこちらをご覧ください。
SDGsにも繋がるユニバーサルデザイン
「貧困に終止符を打ち、地球を保護し、すべての人が平和と豊かさを享受できるようにする」
近年、世界中で注目度が高まっている「SDGs」。最近耳にすることも多くなってきましたよね!
ユニバーサルデザインはそんなSDGsにも繋がります。
持続可能な開発目標である
- 4.質の高い教育をみんなに
- 10.人や国の不平等をなくそう
- 11.住み続けられるまちづくりを
サスティナブルな社会に向けてユニバーサルデザインを取り入れていきましょう!
UI/UXデザインとも共通するユニバーサルデザイン
UI/UXデザインはユーザビリティを高める設計に用いられる概念ですが、ユーザー視点に立ちユーザビリティを高めるという活動はユニバーサルデザインとも共通する部分があります。
UI/UXデザインに関しては当ブログにて詳しくまとめましたのでこちらを是非ご覧ください。
関連記事:UI/UXデザインとは?「モノ」が売れない…そんなときに見直したい「コト」
ユニバーサルデザイン まとめ
福祉やSDGsなど様々な側面でユニバーサルデザインは活躍していますね!
価値観の多様化が進み、違いを受け入れながら前進していくことが求められる現代においてユニバーサルデザインは必須の概念だと私は思います!
ユーザー視点を持つことで思いやりを持ったデザインができると素敵ですよね!
最後まで読んでいただいてありがとうございます!当ブログでは印刷やデザインの情報を発信しておりますので、この記事が参考になったという方はぜひ一覧から他の記事もご覧ください!