デザインの鍵を握る【トンマナ】とは?
ブランディングにおいても重要!
目次
デザインのトンマナって?
トンマナとは、「トーン&マナー」の略で、広告やパッケージ、webなどのデザインに一貫性をもたせることを指しています。
あるデザインを見たときに「これは●●の製品だ」と一目でわかることがありますよね?それがトンマナの正体です。トンマナが揃っている製品は、細部にまでその血が通っているので一目で判断することができます。
一目で製品を判断できるということはブランディングにおいても重要です。
トンマナを合わせるメリット
- ①「らしさ」が生まれる
- ②ユーザーが理解しやすい・印象づきやすい
- ③一定の品質が保持できる
トンマナを合わせてブランディングすることで、「毎年恒例」「やっぱりこれだよね」というように広範囲を身内ネタに巻き込んでいくことができます。
トンマナの設定方法
1.ターゲットや目的に合わせてコンセプトを決めトンマナを合わせる
トンマナを設定するためには、まず「だれが、なにを、どのように伝えたいのか」、「そのサービスを通して何がしたいのか」など、ブランドやサービスの根幹の部分を掘り下げてコンセプトを決める必要があります。この工程ではアイディアの発散と収束を上手に管理し、ブラッシュアップを行うことが大切です。
ブラッシュアップを行う際には、フレームワークを用いることで、情報の整理を効率的に行うことができます。
フレームワーク.「5W1H」のご紹介
- いつ(When)
- どこで(Where)
- だれが(Who)
- なにを(What)
- なぜ(Why)
- どのように(How)
上記の6つ要素を整理することで、より明確に情報を整理することができます。
フレームワークは5W1H以外にも様々なものがありますので、もし煮詰まった際にはぜひ調べてみてください!
2.コンセプトに沿ってトンマナを合わせる
コンセプトに基づいて【色】【フォント】【配色】【イラストのタッチ】等、トンマナを合わせていきます。
制作段階での注意点としては適切なフィードバックを行うことが大事になってきます。
デザインや設計のルールと、アイディアの調和がとれた状態になると理想的です。
トンマナクイズ:下の画像はどこの企業のバナーデザインでしょう?
ある小売企業のトンマナを真似てバナーを作成いたしました。どこの企業のモノかお分りいただけるでしょうか?
こういったパロディやオマージュが成立するのもトンマナが確立されている証拠です。企業のロゴや、デザインには大抵の場合「指定フォント」「色の数値」「ロゴや余白のミリ数」など徹底したガイドラインが設置されています。
優れたトンマナの事例をご紹介
1885年から変わっていない?コカ・コーラのロゴ
優れたキャンペーンや、スタイリッシュな広告でいつも私たちを楽しませてくれるコカ・コーラ。画像をみてもわかるようにコカ・コーラのロゴマークは1885より変わっていません。
皆さまお馴染みのとおり、このロゴを起点に様々な展開がなさています。
独自のブランドカラー「コークレッド」
ブランドカラーには独自カラーとして「コークレッド」が採用されています。
“コカ・コーラ社のコーポレートカラーは、発売当時の「コカ・コーラ」を運搬していた"樽の色"に由来しています。コカ・コーラ社では、この赤色を「コークレッド」と呼び、ブランドの資産として大切にしています。「この赤い色を見れば誰もがすぐに"コカ・コーラ"だと認知して頂ける」お客様の印象に残る、コカ・コーラブランドの色です。この赤色は、1888年に実業家のエイサ・キャンドラーが「コカ・コーラ」の調合法を買収してコカ・コーラの事業も引き継いだ際、シロップを運ぶ樽を全て赤く塗ってアメリカ中を沸かせた事が始まりといわれています。”
コカ・コーラHPより引用
ロゴとカラーだけで世界中の人が認識でき、イメージできる一貫されたブランドイメージ。
やはりそれらを支えるのは一貫されたトンマナではないでしょうか?
参考
コンセプトを軸に成果を出し続ける無印良品
無印良品は創業以来「自然と。無名で。シンプルに。地球大。」というコンセプトを打ち立てておりナチュラルでシンプルなデザインを好む消費者から、一般的なライフスタイルを好う消費者まで幅広い層に支持されています。HPによると無印良品が目指しているのは「これがいい」ではなく「これでいい」という理性的な満足感をお客様に持っていただくことだそうです。「あえて特徴を出しすぎない」というトンマナを確立しているように思います。
参考
コストダウンにも繋がるトンマナ
デザイン工程では、ガイドライン設置やルールに沿ったデザインができることで横展開する際などに制作時間(考える時間)を抑えることができます。
まとめ
いかがだったでしょうか?トンマナの概念を取り入れることで様々なメリットがあります。デザイン制作やブランディングの際には是非ご活用下さい。